『トラウマ返し』親子のつまづきの癒しのために

こんにちは、るーるーです。

毒親育ちの私が、だんだん自分を癒すワークを繰り返し癒されてきたところですが、親に優しくして親にも癒されてほしいと考えると同時に、心の奥から親を怨む気持ちが消えなくて、それは私が解決した方がいい問題だと感じているこのごろです。

育児をしていると、親のことを思い出す機会が多いです。

そんなとき見つけたのがこの本『トラウマ返し』です。著者は小野修さんです。この本を書かれたときは72歳で、平成19年。出版されたのは2007年です。

昔の本だとバカにしちゃう人もいるかもしれませんが、子育てについては昔も今も本質は変わらないのだなあと私るーるーはこれまで100冊以上の育児書を読む中で感じております。

この小野修さんは、児童相談所長、臨床心理士などの経験をお持ちで、スクールカウンセラーなどもされていました。この本によると、著者の人生のまとめとして、自分が人々のために何をできるかということを考え、この本を書かれたようです。

なかなかストレートに厳しく書かれているところもあるのですが、私にはすべての親子への愛がそうさせているのだと感じました。

この人生をかけて書かれた本の内容はとても素晴らしいと思いました。でもまだまだこういう子育ての問題が世間に浸透していないと思いましたので、私もそのお手伝いをしたく、ここに要約を書かせていただきたいと思います。

目次

この本は特にどういう人に役に立つか

親子・家族で引き起こされる悲劇を予防したい、解消したい人に役に立ちます。

具体的にどのような悲劇か

・父親が感情を失ってしまうせいで妻子と対話できなくなり、家での居場所を失う悲劇

・親に自分よりも世間体を優先される子どもたちの悲劇

・親からたくさん傷を受け、親にそれを返しにいけなかったり、返そうと思っても拒否される子どもたちの悲劇

・自分の養育責任を追及されないように、むしろ子どもが病気であってほしいと願う母の悲劇

・良妻賢母の母の期待に押しつぶされてうずくまる子どもたちの悲劇

トラウマ返しとは

親や教師に傷つけられてきた子どもたちが、親にその傷を返しにくること。

その方法は、

・傷ついた思い出を思いつく限り列挙して親を非難・攻撃する

・親の親としての問題点を非難・攻撃する

親がトラウマ返しをしっかり受け取ることができると子どもは元気になり人生を歩める

そうでなければ、ひきこもり、社会に適応できない、親の命を奪ってしまうこともある。

親に言えなかった夫が、傾聴してくれる妻に今まで親にされて嫌だったことなどを全て話して、それで元気になる人もいる。

親がどうしてもトラウマ返しを受け取れない場合は、良いカウンセラーに出会って、そこで聞いてもらうという方法もある。ただし、トラウマ返しについて理解している人を探さなくてはいけない。

子どもがトラウマ返しに来てくれるための親の準備

子どもが言うことをしっかり聞く態度を身につけること

子どもが愛情不足になってしまう4つのパターン

  1. 親の側の愛情不足~金銭的・時間的・体力的な余裕がないor遊び足りない親・女としての幸せを最優先にしている親
  2. 親が良かれと思ってすることと、子どもが求めていることがすれ違ってしまっている
  3. 親から愛情をもらうことを諦めた~感性が鋭い子に多い。親の気持ちなどがわかるため、自分の要求を素直に言えない
  4. 自分より他の兄弟の方が親に愛されている場合

兄弟げんかには干渉しない方がよい

・どちらかの兄弟の方を愛しているんだ、と誤解を生みやすいから

・コミュニケーション能力を高める機会を奪ってしまうから

子どもが親の愛情を確認しようとする4つのパターン

  1. 親がどれだけお金を使ってくれるか~どれくらいお金を使ってくれるか、それでしか今は愛情を確認できる方法がない。買わない時は「買わない」とはっきり拒否。買ってあげるときは、文句をいいながらではなく気持ちよく買ってあげる。思い切って家計の状況を子どもに教えるのも良い。
  2. 親がどれだけ動いてくれるか~自分の目の前にリモコンがあるのに、遠いところにいる母親にチャンネルを変えてくれとたのんだり、あれかってきてーとか。目的が重要ではなく、愛情を確認しようとしている
  3. 親がどれだけ話を聞いてくれるか~「その仕事と私どっちが大事?」という感じで、何かを始めようとすると話を聞いてと言ってくる
  4. 他の兄弟より自分のことがかわいいか

愛情要求にどう応えればいいのか

子どもが必要な時に、必要な質の愛情を、子どもが必要なだけ与える

子どもは母親の役割についての最高の先生である。だから子どもから必要なものの全てが学べる。

1、子どもが必要な時に

「ちょっと待っててね」とばかり言わずに、いいよ!とすぐに応えてあげる。

るーるーの体験ですが、ぎゅーっとすぐに子どもを抱っこして30秒くらい待っていると、子どもが満足して別の遊びを始めてくれることが多いです。

すぐには満足してくれなくて、でも家事などしなくてはならないことがある場合は、

「ママはご飯を作らなくちゃいけないから、近くでお絵かきとか遊んでくれると助かるな」「やることがたくさんあってママ大変だから、ママのお手伝いして、ママを助けてくれる?」

などと言って、わかってくれることもあります。それでもダメなときは、

「じゃあ、ママにおんぶしててね」

と言ってしがみついていてもらいます。すると、子どもはママがなんとか自分のために色々考えてくれたことに満たされたのか、少し妥協できるようになったりします。あくまでうちの場合ですが(^-^;

2.子どもに必要な質を

あまり良くない例は、

・大学生になった子どもが帰省すると親子で川の字になって寝る

・中二にもなった娘でも、一緒にお風呂に入ってスキンシップをとるのが愛情だと思っている勘違い

これらは、子どもの発達段階に合っていない愛情のかけ方です。

しかし、発達のつまづきのある不登校児などは、初めは年齢よりもはるかに幼い要求をしてくることがあり、しかしそれは必要な質の愛情なのでそれに応えてあげた方がよい。子どもが求めることをやってあげると良い。

3.子どもが必要なだけ

親がもう十分でしょうと思うまでではなく、子どもが満足するまで、時間と手間をかけて愛情を与えてあげる。

つまり、子どもが今、何を親に求めているか、に敏感になることが重要

トラウマ返しにあったら

まずショックから立ち直る

子どもの言動をどう理解したらいいか、これからどう対応していくか、自分でまず考えて整理できたら、柔軟に考えることのできる人に話してみる。なかなかいないので良いカウンセラーを探す。

うかつに反撃をしない

親が反撃してしまうと子どもの心の傷はいっそう大きくなってしまう。

しかし、だいたいのトラウマ返しをする子どもは、その心の準備ができてないうちはトラウマ返しをしないという特徴もある。

受け取り拒否をしない

一生懸命子育てをしてきた人ほど、子どものトラウマ返しに、良い親であるという自己像をぶち壊されそうな脅威を感じる。

しかし、そもそも親像の評価は親自身や世間がすることではなく、子どもがするものである。

トラウマ返しには、親に対して自己変革をせまるという面が確かにある。それを親がすることはとても大変なことですが、そうして子どもが元気になり、真の親子になれるチャンスでもある。

ひたすら傾聴する

トラウマ返しに直面した親が取り組むべき最大の課題です。

親の心構え

まずは、子どもを自分と対等な人間としてみることができるようになること。

さらに、親として、人間としてのあり方を教えてくれるありがたい存在として、子どもの言葉を聴かせていただく、という気持ちを持つこと。

さらに、トラウマ返しをされたときに自分の率直な気持ちを自分で聴くことが大事。しかし、あとから書きますが、「失感情症・情緒障害からの回復」をしないとこれも難しいことです。

子どもに心から謝れる親は素晴らしい

悪いと認めたら、すぐに子どもに謝ろう。

トラウマ返し対応まとめ

ショックから立ち直る→きちんと子どもの話を反論したり受け取り拒否したりせず聴く→悪いところは謝る→でも「結果的にはあなたを傷つけたかもしれないけど、その時は良いお母さんであろうと一生懸命だった」という声が自分の中にあるなら、それを子どもに言っても良い。

トラウマ返しに対する親の準備

情緒障害からの脱出

子どもがトラウマ返しに来た時の怒り、寂しさ、悔しさなどを感じ取るため、また親も自分の中にある感情を自分でよく理解するために必要です。

さらに、自分の感情が良く分かるようになることは、親自身がこれからの人生を生き生きと生きていくことにも役に立ちます。

失感情症になっていないか、確認してみましょう。

・今年、大笑いしたり、悔しくて悲しくて泣いたり、嬉しくて鼻歌を歌ったり、感情が動く機会がどれくらいあったでしょうか

感情は使わないと働かなくなります。気持ちを抑えて感情を押し殺して生きていると感情がうまく働かなくなってしまいます。

家庭ではまず父親が情緒障害になる

長年職場で働いていると、タテマエと役割でしかものが言えない人間になってしまう。妻子のために働いているはずが、その最愛の家族と豊かな感情交流ができなくなってしまい、家庭に居場所がなくなってしまう。

これを解決するには、官公庁や企業が社員を人として尊重して扱うことが必要です。

女性の社会進出で、女性も情緒障害が進行してしまう

「両親は共働きで、家にはいませんでした。幼稚園から帰ると一人で鍵をあけて入り、割り当てられている風呂掃除の仕事をしました。辛いとか寂しいとかという記憶はありません。私には親はいません」と話した高校教師もいました。

子どもの話に耳を傾ける

人の話を聴けるようになる順序

  1. 聴く姿勢すらない~人の話を聞くべき時に他のことをしている
  2. 事柄すらも聞けない~5つのうち3つ聞き漏らすか、間違ってきいている。人の話をちゃんと聞けない人は自分の仕事も十分にできない
  3. 事柄は聞ける~けれども話した人の気持ちには気づかない
  4. 心を聴こうとする~だけど十分とは言えない(親はせめてここに入ってほしい)
  5. 心を聴ける~相手の感情も聞き取れて、それに呼応して自分の感情も働く
  6. 人生を聴ける~相手の話、わずかな事柄からその人のこれまでの人生がどのようなものであったかをほぼ正確に聞き取ることができる段階

親のグループで話し、聞くことによって聴く力を養うという方法がある。

受け取り方の確認をする

傾聴の仕上げは、自分の受け取り方が間違っていないか、子どもの言いたいことをその通りに受け取れているか、確認すること。

「今の話は、お母さんはこういうふうに受け取ったけど、それで間違ってない?」と言う感じ。

親子間のコミュニケーション

まず、親と子の間に挟まって邪魔しているものを取り除く

邪魔しているものとは、

  • 本で読んだり自分が学んできた知識
  • 相手を操作する技術
  • 子どもを支配しようとする気持ち
  • 親の依存体質~①すごい先生に教えてもらってきた、だからあんたこうしなさい!のような押し付け②先生どうしてあの子はこうなってしまったんでしょうか、先生、どうしたらいいのでしょうかという答えを人に求める体質

依存体質の方には、「あなたはどうしたいのですか?」「こうしたらどうかなということの中で、まだやってないことはありませんか?」と質問を相手にお返しします。本当は親の方がよくわかっているからです。

子どもと他の家族との間にも挟まらないことが大事

他の家族が「あの子にこういっておくように」なんて言っても「それは、お義母さんが直接あの子に行ってください」と言えるようになるのがおすすめ。

なぜなら、コミュニケーションにおいて、間に人を挟むと何かしらのゆがみが生じてしまうから。

直接のコミュニケーションをとることによって、子どもにとっても他の家族にとっても、相手がどんな反応をするか自分の目で直接確かめることができる。

※直接のコミュニケーションの方が色々な学びがあってよい、なるほどなあと私るーるーも思いました

トラウマ返しをきっかけとして親子が元気になっていく道筋

事実かどうかは別として子どもが「私は親から愛情をもらっていない」と感じると、ときには親への殺意にまでつながってしまいます。しかし、傷つけられた出来事を親にできるだけぶつけようと考え実行してくれると道が開けるのです。

親にしっかり話を聞いてほしいという願いが満たされるにつれて自立への歩みが始まる。自分は何をして生きていきたいかを自由に思い描くことができるようになれば、あとは実現に向かってゆく。

親の課題

世間体を気にする人たちは常識的な考え方から抜け出すのが極めて困難な人たちなので、自分で本を読むなどをしても成功しにくい。

自分と同じ問題を抱えて苦しむ親たちのグループで他の親たちの話に耳を傾けた方がはるかに効果が高い。

子どもがつまづきから成長するには

まず、周囲の自由で温かい雰囲気の中で、本人が自分のその時点の発達段階そのままの姿(赤ちゃんの発達段階でつまづいた人は赤ちゃんの姿)を見せることができることが、最初の成長回復の段階。

次に成長するには、必要な栄養として親に愛情を要求してきて親がそれに応えるという段階。これができて初めて成長が可能になる。

甘やかしと愛情の違い

「これ買ってきて」など、頼まれたものを文句言わず気持ちよくやってあげるのは愛情。

頼まれてもいないのにやってあげるのは甘やかし。

祖母は母親の完全代理はできない

ばあさん子は三文やすいといわれるのはこのことらしいです。

子どもにとってトラウマ返しは、「生き直し」という意味がある

過去を語ることは、過去を生き直すという意味がある。なので、親はしっかり受け止め励ますような雰囲気を作ってほしい。この援助が成功するということは子どもを育て直すことができたということ。

親にとっては、育て直しの意味がある

誰かから教えられた~するべき、~せねば、という価値観から抜け出すと、楽しい子育てができる。

どうやって子育てしたらいいかは、子どもが教えてくれる。

しかし、育て直しは長年かかることが多く、うまくいったりいかなかったり、徐々にコツをつかんでいくもので、親自身の自己変革がないとうまくいかない。

親もつらいことなので、投げ出したくなる親も多くいた。どこかに預けた方がいいんじゃないかという誘惑にかられることもあるが、預けたくなったら次の点に注意。

  • 料金が法外なものはやめる
  • 強制的な扱いをするやりかたのものは不可
  • 家に帰るとすぐに子どもの行動が逆戻りするものは不可
  • 子どもを入院させて薬漬けにし、薬物依存にするような精神科医、病院は不可

親が一人で子どもと向き合うのに苦痛を感じる場合は、「親のグループカウンセリング」などで援助を受けるのが不可欠。

親の愛に代わるものを得られるのは奇跡に近い。そしてそれは金では買えない。

自立した親になる

どうしたらいいでしょうか?とその答えを探している間は、決してその答えは見つからない。

その質問は「私はどうしたいか」に置き換えれば答えは必ず見つかる。

子どもからの自立

子どもにも振り回されず、自分がどうしたいかを堂々と子どもに言えるようになる、「子どもからの自立」も大事。

両親からの自立

夫婦は、今まで育ってきた家庭の価値観を突き合わせて、新しい家族の価値観を作っていく必要がある。結婚しても親に相談してばかりで決められない人が多い。

夫、姑、舅からの自立

母親が夫などの家族に自己主張できるようになることは、子どもも自己主張するためのお手本になり、良いこと。

世間と言う物差し、社会常識からの自立

一人でこれらから自立するのは難しいため、仲間との支えあいが必要

人間の最大の自立は誰かのための人生ではなく、自分自身のために生きるという決意をすること

傷ついた親子にとっての家庭の役割

安息の場としての家庭

家ではリラックスすればよい。たいていの場合不登校の子どもにとって家庭は安息の場にはなっていない。登校するように言ってはいけないとどこかで聞いたから、表面的には無理に言わないようにしたりしても、心の中で違うことを考えていたら、子どもに見抜かれて休むことができない。

心の底から「あなたが生きていてくれてお母さんは幸せだよ、ゆっくりお休み」と言える心持になる必要がある。

親は子どもにホンネしか言わないようにすると良い。

親が子どもを守る

子どもが年長児にいじめられていたら、直接そのいじめっ子に父親が「こんどやったら承知しないぞ」と言うような親は子どもに勇気を与える。

両親の関係改善

不登校児の親のグループで、最も徹底的に夫への不満を語りつくす母親は、最も早く夫婦関係の改善ができて、「主人は理解があって助かっています」なんてウソを突き通す母親は夫婦関係の改善も親子関係の改善もできないようです。

不登校の原因として、父親像の不在が良く挙げられる

父親がその親から自立していないことや、まだ幼稚な場合、母親が父親からトラウマ返しの受け手になってもらい、父親が成長するというやり方も良い

人は誰でも心の中にある不平不満を吐き出してしまわなければいけない。

この本は誰におすすめか

この本の内容を、少し省略したりもしつつ、紹介してきました。

最後に誰に読んでもらったらいいかを書きたいと思います。

一番読んでほしいのは、子育てがうまくいかない、または子どもが不登校や問題があると感じている親に読んでもらいたいです。

なぜなら、この本には、子育てで一番大切なことが書かれているからです。

そして、本当はこの本に書かれている、子どもへの愛情の伝え方は、すべての人に知ってもらいたいことだと思いました。

まだまだ日本ではどんな子育てが良いのか、という知識が一般的に広がっていないと感じます。さらに、子どもにきちんと必要な愛情を与えてあげるだけの成熟した大人が少ないと感じています。

成熟した大人になるために、子育ては本当に親を成長させてくれるし、未熟な大人にとっては大変なことだと思います。

だけど、その大変なことをきちんと知識を持って乗り越えれば、それまでよりも幸せな人生を過ごせるということは、私自身、身をもって体験いたしました。

早く世界にこういう子育て情報が広がってほしい~~~~

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