あるブログで「子どもへのまなざし」という本がおすすめされていたので私も読んでいます。
この本の著者は児童精神科医の佐々木正美さんという男性の方です。
すると、私の今までの考え方である「人に迷惑をかけないように生きていく」というのが間違いであったことに気づかされました。
自律とは相互依存
「子どもへのまなざし・続」のP157にこんな文章がありました
本当に自律している人というのは、うんと迷惑をかけることができる人をたくさん持っていると思います。そして、相手から迷惑をかけられることを、受け入れることができる人だと思います。いつも自律とは相互依存だと申し上げていますが、相互依存を通して自律することが、個の確立につながるのです
人間はだれもが、他の人に迷惑をかけて生きているのです。迷惑をかけると同時に、迷惑をかけられることにも、平気にならなくてはいけないのです。
また
本来は、子どもたちは親や大人に対して、安心して迷惑をかけながら、いきてこなくてはいけないと思うのです。
ともありました。
人に迷惑をかけないという気持ちでいると、他の人が迷惑をかけてきたことに対して腹立たしく感じる方が多いんじゃないかと思います。
そして、人に迷惑をかけないように・・とみんなが距離をとっていくことは孤立につながっていきます。
この孤立しがちな現代では、周りから受け入れられる経験が少なくなり、受け入れられた経験が少ない親は、子どもを受け入れることができなくなり、虐待として表れてしまう、と佐々木先生はおっしゃっています。
迷惑をかけてしまってもしかたない、そして迷惑かけられても寛大にいきましょう!お互い様だし、そのほうが社会全体として子育てがうまくいくことにつながりそうです。
自己愛的な傾向が強くなってしまった現代
自己愛的な傾向がどんどん強くなれば、自己愛の妨げになるようなことは、みんな排除しようとします。ですからまず家庭から老人が排除されましたね。
・・やがて自分の子供の面倒をみることもだんだんできなくなるだろうと思うのです。
・・・日本人全体の心理現象を考えてみれば、これはきわめて利己的であり、自己愛的ですね。子どもを生んで育てることよりは、自分が今、どう生きるかということのほうに一生懸命なんですから。
「子どもへのまなざし・続」p159
私も、結婚はしたいけど別に子どもがほしいわけではないと思っていました。
それに、覚悟をして生んだ後、「絶対に幸せにしよう」と決意しましたが、ぎゃーぎゃー泣く日が何日も続くと精神的にも肉体的にも疲れてしまって、扱いが少し乱暴になってしまう日もあったのでした。
私もかなり利己的な人間になってしまっていたみたいです。
うちの親も「仕事で疲れてるから、これで我慢して」とかいろいろ言ってましたが、この言葉は絶対に言ってはいけない言葉だとも書かれていますよ。
なぜ利己的な人間になってしまうかというと、親などに要求を満たしてもらえなかったということが考えられるようです。
子どもの要求をすべて叶えてあげる!という気持ちで育てるのが良い
この本にはそのように書いてあります。子どもの要求を叶えてあげることで子どもは心身ともに満たされて育っていくそうです。
私の子育ての方針は、このタイトルで決まりです!
「子どもへのまなざし」シリーズは3冊あるのですが、私は全て買ってしまいました。
こんな三冊セットもあります。
内容が重複するところがあるので全て買わなくてもいいかと思いましたが、分厚い本の割に読みやすく、気になる項目だけ拾い読みでとても勉強になります。
小学生の教科にしたほうがいいんじゃないか、というくらい全ての人におすすめしたい本です。
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